授業に対する質問・コメントQeustion and Comments

第1回授業1st

C. 誰でも観測することができたり、宇宙空間・軌道へ上げた兵器はまず回収が困難だったりする宇宙の特性について、これまで認識していなかったので新鮮でした。 宇宙はその当初から軍民両面で先進国の競争の場となってきた一方、それ以外の国家が主導してソフト・ローが提案されている状況は特に興味深いと感じました。 関連して、宇宙技術を新たに獲得した国がいた場合、宇宙法に対する姿勢を変化させるのか否かが気になりました。

A. コメントありがとうございます!宇宙空間の特性から、国際宇宙法は他の分野に比べ、事前の協議、妥当な考慮、予防措置などに重点が置かれている分野と言えます。実際に、宇宙物体は弾丸の約17倍の速度で地球軌道を周回し、しかも低軌道(約高度650km以下)だけでも約2万個の物体があり、そのなかには制御不能な宇宙デブリも入っているため、一度軌道に配備された物体を回収することは極度に難しいです。また、第5回の講義から説明しますが、ASAT実験を禁止していたABM条約などは、ASAT技術がある程度確立してから締結されています。宇宙技術の獲得という観点から国際宇宙法を読み解くのも興味深いですよ。

C. 航空機やスペースシャトルの飛行成功といった、人間の技術の進歩に追いつく形で国際航空法や国際宇宙法が制定された経緯を知ることができた。これからさらに宇宙に関する技術向上が見込まれるなかで、どのように条約、法律も変わっていくのかという展望に興味をもった。個人的にドローンの航空法にも興味があり、関連する国際法と国内法の違いも知りたいと感じた。

A. コメントありがとうございます。ドローンは無人航空機と現在では称され、その汎用性は広く、宅配からラジコン玩具までと民生品のものが多く出ています。しかし戦闘に使われ始めた経緯としては、まず米国の測位衛星システム(GPS)により、地球の裏側でも遠隔操作することができ、アフガニスタン戦争では遠隔で攻撃ができるDroneとは無人爆撃機を指す用語でした。ロシアによるウクライナ侵攻を機に、改めて無人兵器もしくは偵察機として使われ、国際規制上の課題も研究されています。次回の講義で本も紹介したいと思います。

C. 法律用語に関して表層的な知識しか持ち得ていないため,授業で専門的 な用語が出る際には,差支えのない範囲で注釈により補足いただけると助かります。

C. うっかり理系出身の方もいらっしゃるのを失念しておりました。ご指摘に感謝です。次回はもっと分かりやすく法律用語も説明したいと思います!

第2回授業2nd

Q. ICAOの総会・理事会での日本の代表者はどういった役職の方が参加する のでしょうか.

A. ICAOがあるカナダ・モントリオールには日本政府代表部があるので、主に日本政府代表部を通じての参加や、特定の会議・専門家会合には国土交通省など関連省庁から参加します。「役職」については詳しく知らずすみません。

Q. 5つの「空の自由」の概念及びそれらが「提案」されてきたことを理解することができました。一方で、完全かつ排他的な領空国家主権がある中で、これらの「空の自由」の案が条約として如何に実現され、又はされていないのかは不明でした。  藤田勝利編『新航空法講義』(2007)81頁によれば、「空の自由」の大部分は、実質的に二国間航空協定(の蓄積)で実現されているようですが、そのような理解で良いでしょうか。関連して、「第1の自由(上空通過の自由)」が合意されている場合、@フライト毎の飛行計画の提出、通過許可の取得等の扱いはどうなるのか、Aがない航空機の通過があった場合、下位国から領空侵犯とみなされる可能性があるのか、といった疑問を持ちました。

A. まさに次回(第3回)の講義に関するご質問ですね。第1の自由は国際航空業務通過協定に規定されています。実際には航空業務における安全性確保のため、シカゴ条約で諸規定があります。講義で説明しますね。質問Aが不明瞭なため、講義中にもう一度お伺いさせてください。

Q. 航空法は民間と軍を完全に分けて前者のみを対象とする点で、軍艦の無害通航を認めたり免除規定を置いたりしている海洋法とは違いがあるように思われ、興味深かったです。 シカゴ条約を参照したところ「国の航空機」は「軍、税関及び警察の業務に用い」られるものと定められていましたが、これはどこまで広く (狭く) 解釈されているのでしょうか。 条文をそのまま読むと、その他の政府業務に用いられる航空機や国有企業の航空機には条約が適用される趣旨の規定にみえました。

A. こちらも第3回講義に関するご質問ですね。シカゴ条約第3条が該当条項です。国の航空機には同条約は適用されない旨が明記されています。

C. 「空の自由」は、モノやヒトの航行の自由を得る権利のために、他国からの航行を受け入れる義務を課されるギブアンドテイクの関係性であることが分かった。その上で、外務省が設定する渡航危険度レベルの高い国への航行や受け入れの自由に対してどのような制限が国としてかけられるのか、また社会主義国家が国民の渡航先を制限している現状などとの関係性にも関心を持つことができた。

A. 面白い視点ですね。シカゴ条約を主軸とする国際航空法は民間航空業務に適用されますが、それ以外で国家安全保障に関する具体的な飛行制限は関連省庁が設けるのかと思います。国際航空業務に対する制限に見えるかもしれませんが、航空会社のビジネスに対する制限ではなく、自国および自国民の安全を守る(=国家安全保障)目的で、旅客や貨物の移動に対する制限になります。

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