授業に対する質問・コメントQeustion and Comments

第11回授業11th

Question / Comments Answer
C.
A.
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第12回授業12th

Question / Comments Answer
Q. 地球軌道の最後で太陽系と銀河系などの映像が
ありましたが、それを見て人間って本当に
小さいと改めて思いました。また、低軌道の
宇宙ゴミは静止軌道などより回収しやすい
と思いますが、長期的に静止軌道の宇宙ゴミが
回収しやすくなる時まで、低軌道の利用を
増やした方が環境にいいとも考えられますか?
A. 質問ありがとうございます。今日から宇宙の商業利用の内容に移り、地球軌道の理解のために映像をお見せしました。低軌道でも静止軌道でも、宇宙ゴミの「回収」はまだまだ技術的に難しいのが現状です。静止軌道の衛星はミッション終了後に、さらに深い宇宙(=深宇宙)へと脱軌道するようガイドラインがあります。一方、低軌道の宇宙ゴミは、大気圏に突入するときに燃えてなくなるものもあります。いろいろ試行錯誤されていますが・・一度宇宙に打ち上げると、すごいスピードで軌道上を回り続けるため、技術的にも、また、コスト的にも、回収が難しいのです。
C. 普段から利用しているGPSが無料である理由を
考えたことがなかったので、興味深い内容でした。
A. 本当ですね。日本のカーナビ業界が米国のGPSを無料で使って利益を上げていたころ(90年代後半)、米国国内でも議論が起こっています。多額の税金で構築したGPSを他国が無料でビジネスに使い、しかも利益を上げているのはおかしいのでは、と。ですが、無料で配信することで(1)他国が起こした事故に対する損害責任を負わない(2)他国が同様のGPSを構築するインセンティブをさげる、といった戦略的意図もあり、現在でも無料で配信しています。
Q. サイバー攻撃とサイバーテロの関係はなんですか? A. 今日はサイバーの話も授業で触れましたね。ある論者によれば、その違いは「政治的意図」があるかどうかのようです。国際法の文脈でいえば、前者には国際人道法が適用され、後者には適切な国内法があれば、それが適用されるでしょう。サイバーテロが核兵器やその他の大量破壊兵器の使用に何かしら関係してきたら、国連安保理が対応する国際事項となってきます。
Q. ネットで「サイバー攻撃をしよう」と
具体的な計画を作ったら、その段階では
サイバー攻撃(あるいはサイバーテロ)と
みなせますか?

A. 単に意図を発表しただけでは、もしかしたらサイバー犯罪で終わる可能性もありますね。警察が不正アクセスを見つければ、国内法で対応できるかと思います。どの段階でサイバー攻撃となるか、そのタイミングはいまだ学術的にも確立しきっていません。例えば、2年前から防衛省のパソコンにコンピュータ・ウイルスを仕込んでおき、攻撃が必要になった時点で「発動」したとしましょう。その場合、コンピュータ・ウイルスを送った時点ではまだサイバー「犯罪」かもしれません。いつの時点で国際人道法を適用するのか。タリン・マニュアルといった国際人道法分野の議論もぜひ見てみてください。

Q. 授業の冒頭で見た映像2つはとてもかっこ良く、
魅了的な映像で感動してしまいました。
日本ではリモートセンシング衛星を
商業利用するための法律が制定される動きは
あるのでしょうか。また、リモートセンシング
により観測される国の同意は不要とありますが、
どうしても観測される国がそのデータを破棄させたい
場合に国際司法裁判所で争うなどの
法的手段はとれるのでしょうか。
A. 質問ありがとうございます。地球観測衛星にどのようなミッションがあるのか、JAXAが配信している映像を授業冒頭でみました。日本の宇宙活動法(商業活動)の草案作りが現在進んでいまして、リモートセンシングに関する法律も今年の国会で審議される予定です。楽しみですね!また、リモートセンシングで観測される国(Sensed State)が国家安全保障に直結する自国の画像を他国に破棄してほしい場合、まずはGoogle社などデータのプロバイダー社に申し入れたり、もしくは外交で解決できるか試みるのでしょうね。もちろんICJへ持っていくことも可能です。もしくは・・インターネット上で配信してほしくない画像は、別の画像にすり替えてもらう・・という手もるかもしれませんね。自宅周りの画像も今やGoogle Streetで全世界に見られてしまいますし・・。なかなか技術に法律が追いつかないですね・・。
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